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五日市憲法草案の解説 「第一篇 国帝」

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五日市憲法草案の解説 「第一篇 国帝」

この篇は、「第一章 帝位相続」、「第二章 摂政官」、「第三章 国帝権利」から成り、41条の条文で構成されています。

多くの私擬憲法草案では、君主の名称を「皇帝」としているのに対し、五日市憲法草案では篇の名称でもある「国帝」を用いており、注目すべきところです。また、「摂政」という役職名を「摂政官」として、さまざまな官職のひとつのように定めている点も他に例がありません。
 第三章の国帝権利では、国帝の権利と制限が細かく規定されています。起草者・千葉卓三郎は「タクロン・チーバー氏法律格言」の中で、「国王ニ特権ヲ与フルコト勿レ」と主張していますが、条文の中では国帝の特権として、鋳銭権(23条)と外国との条約締結権(35条)の二つを認めています。
 この矛盾は、「五日市憲法草案」と命名された理由とも関連しています。草案には千葉卓三郎の政治思想、法原理がそのまま反映されたわけではなく、当時の政治的な状況を鑑みて現実的な条文化が行われ、五日市学芸講談会での討議を経た意見も参考にしていると発見者たちは捉えました。このため、「千葉卓三郎草案」ではなく「五日市憲法草案」と命名したのです。


参考文献
   『民衆憲法の創造』 色川大吉 江井秀雄 新井勝紘 評論社 1970年
   『五日市町史』 五日市町史編さん委員会編 五日市町 1976年
     
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